全国労働衛生週間とは?2026年(令和8年度)の日程・スローガンと現場の取り組み

全国労働衛生週間とは?2026年(令和8年度)の日程・スローガンと現場の取り組み

2026.10.01 工事現場

毎年10月に実施される全国労働衛生週間をご存じでしょうか。働く人の健康を守り、快適な職場をつくることを目的に、昭和25年(1950年)から続く、長い歴史を持つ全国的な取り組みです。安全に関する「全国安全週間」と混同されがちですが、こちらは「衛生(健康)」に主眼を置いた週間です。


「毎年やっているのは知っているが、具体的に何をすればよいのか」「準備期間の9月に何を点検すべきか」——安全衛生の担当者になると、こうした疑問が出てきます。週間を形だけで終わらせず、職場の健康管理を見直す好機として活かすことが大切です。


この記事では、全国労働衛生週間の目的と2026年(令和8年度)の日程・スローガン、全国安全週間との違いを整理したうえで、建設現場・事業場が取り組むべき具体的なポイントを、必要な用品とあわせて解説します。この機会に、自社の労働衛生活動を総点検しましょう。


 全国労働衛生週間とは

 

 

全国労働衛生週間は、厚生労働省と中央労働災害防止協会(中災防)の主唱により、労働者の健康管理や職場環境の改善など「労働衛生」に関する意識を高め、職場での自主的な活動を促すことを目的とした週間です。昭和25年から毎年実施され、2026年(令和8年度)で第77回を迎えます。


単なる啓発イベントではなく、事業場が日常の労働衛生活動を点検し、健康確保の取り組みを一段引き上げるための「節目」として位置づけられています。全国一斉に行われることで、社会全体の労働衛生意識を高める役割も担っています。

 

 2026年(令和8年度)の日程とスローガン

 

令和8年度の全国労働衛生週間の日程とスローガンは、次のとおりです。

項目

内容

実施回数

第77回

本週間

2026年10月1日(木)〜10月7日(水)

準備期間

2026年9月1日〜9月30日

スローガン

ひとりひとりが貴重な人材 心も体も健やかに みんな生き生き健康職場

主唱

厚生労働省・中央労働災害防止協会

 

本週間に先立つ9月の1か月間が「準備期間」とされ、この期間の取り組みが週間の効果を大きく左右します。準備期間中に日常の労働衛生活動を総点検し、本週間で重点的に取り組む、という流れが基本です。


 全国安全週間との違い


混同されやすいのが「全国安全週間」です。両者は主眼と時期が異なります。整理しておきましょう。

項目

全国安全週間

全国労働衛生週間

主眼

労働災害の防止(安全・けが)

健康の確保(衛生・健康)

本週間

毎年7月1日〜7日

毎年10月1日〜7日

準備期間

6月

9月

主な対象

墜落・転落、機械災害など

健康診断、作業環境、メンタルヘルスなど

 

ひとことで言えば、7月の安全週間は「ケガをさせない」、10月の労働衛生週間は「健康を損なわせない」ための週間です。両輪で職場の安全と健康を守るという位置づけになっています。

 

 現場・事業場が取り組むべきポイント


労働衛生週間で取り組むべき内容は、実施要綱に沿って幅広く定められています。ここでは、建設現場・事業場に共通して重要なポイントを整理します。

 

1.健康管理・健康診断の徹底

 

 

労働衛生の基本は、労働者の健康状態を把握し、異常を早期に発見することです。定期健康診断を確実に実施し、結果に基づく事後措置(就業上の配慮や保健指導)まで行うことが重要です。週間を機に、受診率や事後フォローの状況を点検しましょう。

 

2. 作業環境の管理・改善

 

粉じん、騒音、有害物質、暑熱・寒冷など、作業環境に潜む健康リスクを評価し、改善することも労働衛生の柱です。必要な保護具(防じんマスク、防音保護具など)が適切に選定・使用されているか、作業環境測定が必要な作業で実施されているかを確認します。

 

3. メンタルヘルス対策

 

 

近年、労働衛生週間の重点事項として特に強調されているのがメンタルヘルス対策です。ストレスチェックの適切な実施と、その結果を活用した職場環境改善、産業医や産業保健スタッフに相談できる仕組みづくりが求められています。心の健康も、体の健康と同じく重要な労働衛生の課題です。

 

4. 過重労働による健康障害の防止

 

 

長時間労働は、脳・心臓疾患やメンタル不調のリスクを高めます。労働時間の適正な把握と管理、長時間労働者への医師の面接指導などの体制を整えているかを点検します。慌ただしくなりがちな年末を控えたこの時期に、働き方を見直す意味もあります。

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 準備期間(9月)にやっておきたいこと

 

9月の準備期間は、本週間を実りあるものにするための助走期間です。次のような取り組みを進めておくと、スムーズに週間を迎えられます。

・ 労働衛生活動の総点検(健康診断の実施状況、保護具の整備、作業環境の確認)

・ 労働衛生ポスター・標語の掲示、スローガンの周知

・ 衛生委員会での週間に向けた取り組みの議論・計画

・ 健康診断の受診勧奨と、未受診者へのフォロー

・ 講習会・健康セミナーなどの企画・案内

特にポスターの掲示や標語の周知は、職場全体の意識を高める効果があります。掲示物を新しいものに貼り替え、全員がスローガンを目にする環境を整えましょう。

 

 

まとめ|労働衛生週間を「健康の総点検」の機会に

 

全国労働衛生週間のポイントを、あらためて整理します。

・ 全国労働衛生週間は、働く人の健康確保と職場環境改善を目的とした週間

・ 2026年(令和8年度)は第77回。本週間10月1〜7日、準備期間9月

・ 7月の全国安全週間(安全・けが)と対をなし、10月は健康・衛生に主眼を置く

・ 健康管理・作業環境改善・メンタルヘルス・過重労働防止が主な取り組み

・ 準備期間(9月)に労働衛生活動を総点検し、掲示物で意識を高める

・ 週間を形式で終わらせず、自社の健康管理を見直す機会として活かす

労働衛生週間は、「働く人の健康」という、事業を支える最も大切な基盤を見直す機会です。健康診断や保護具の点検、メンタルヘルスの仕組みづくりなど、できることから着実に取り組み、心も体も健やかに働ける職場をつくっていきましょう。

グリーンクロスでは、労働衛生週間の掲示に使うポスター・標識類から、防じんマスク・防音保護具などの労働衛生保護具、衛生用品まで幅広く取り揃えています。週間に向けた掲示物の準備や、現場の保護具の点検・更新についても、お気軽にご相談ください。

 

 よくある質問(FAQ)

 

Q. 全国労働衛生週間はいつですか?

A. 毎年10月1日から10月7日までの7日間です。2026年(令和8年度)は10月1日(木)〜7日(水)で、第77回にあたります。これに先立つ9月1日〜30日が準備期間とされています。日程は全国共通です。

Q. 全国安全週間とは何が違うのですか?

A. 主眼と時期が異なります。全国安全週間は労働災害の防止(安全・けが)に主眼を置き、毎年7月1〜7日に実施されます。全国労働衛生週間は健康の確保(衛生・健康)に主眼を置き、毎年10月1〜7日に実施されます。安全と健康、両面から職場を守る位置づけです。

Q. 2026年度のスローガンは何ですか?

A. 「ひとりひとりが貴重な人材 心も体も健やかに みんな生き生き健康職場」です。心と体の両面の健康を大切にし、一人ひとりが生き生きと働ける職場をつくろう、という趣旨が込められています。

Q. 準備期間には何をすればよいですか?

A. 9月の準備期間は、日常の労働衛生活動の総点検が中心です。健康診断の実施状況や保護具の整備、作業環境の確認を行い、ポスターの掲示やスローガンの周知、衛生委員会での計画づくりを進めます。本週間で重点的に取り組む内容を、この期間に固めておきます。

Q. 中小規模の事業場でも取り組む必要がありますか?

A. はい、規模にかかわらず取り組むことが望まれます。労働衛生週間の実施要綱では、小規模事業場での労働衛生管理の充実も重点事項に挙げられています。できる範囲で、健康診断の実施、保護具の点検、掲示による意識づけなどから始めるとよいでしょう。

Q. 建設現場での労働衛生の重点は何ですか?

A. 粉じん・騒音・有害物質への対策(適切な保護具の使用)、暑熱・寒冷など作業環境への配慮、そして健康診断と健康管理が基本です。加えて、メンタルヘルスや過重労働の防止も重要です。作業内容に応じた保護具が正しく選定・使用されているかを、この機会に点検しましょう。

Q. 週間に合わせて掲示物は必要ですか?

A. 義務ではありませんが、ポスターや標語の掲示は職場全体の意識を高める効果的な手段です。準備期間中に掲示物を新しくし、全員がスローガンや健康に関する呼びかけを目にする環境をつくることが推奨されます。衛生に関する標識・掲示物の点検・更新の機会にもなります。

※本記事は一般的な情報提供を目的としたものです。日程・スローガン・重点事項は、厚生労働省・中央労働災害防止協会が公表する令和8年度の情報に基づく一般的な内容です。具体的な実施事項は実施要綱をご確認いただき、最新かつ正確な情報は厚生労働省・中災防の公式情報をご参照ください。


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